消費者金融や悪徳商法からの借金返済に苦しむ消費者や事業者を支援する「福井クレジット・サラ金・悪徳商法被害者の会」(福井まんさくの会)が発足し二十七日、福井市の神明神社で設立総会が開かれた。
多重債務者の救済を目的とした県内初の民間組織で、今後、被害者同士が返済に関する知識などを学びながら生活の立て直しを目指す。
多重債務や消費者金融などの「グレーゾーン金利」(出資法の上限金利と利息制限法の上限の中間にある金利)が問題となる中、県内の弁護士や司法書士の有志約二十人が呼び掛け人となり準備を進めてきた。
設立総会には、県弁護士会や県司法書士会の会員、被害者ら約五十人が出席。会長に選ばれた島田広弁護士は「サラ金被害を根絶し、被害者が一丸となって活動するスタートの日にしたい」と述べた。
総会に先立ち無料相談会も開かれ、約五十人が相談に訪れた。
会は多重債務などを抱える人たちが励まし合い、サラ金被害を解決し立ち直るのが目的。春一番に咲く花「マンサク」にちなんで、厳しい時期を乗り越えてほしいとの意味を込め名付けた。同様の会は三十八都道府県で設立されている。
事務所は福井市春山一丁目に開設し、無料相談会を毎週火曜日午後三時―同五時、木曜日同五時―同七時に開く。月二回の勉強会では会員に調停、破産、生活保護制度などについて知識を深めてもらう。
問い合わせは同事務所=電話0776(88)0121。
福井新聞 - 2007年1月27日